2005年富士登山 第一次アタック隊及び第二次アタック隊登頂成功
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今年も富士登山のシーズンとなりました。 本格的なシーズンである7月中旬から8月中旬よりちょっと早い時期で、且つ梅雨の真っ盛りである今の時期(7月8日)は梅雨の晴れ間が2〜3日間うまくすれば続きます。 それを狙って今回の「富士山第一次アタック隊」が結成されました。 2〜3週間前から天気予報を毎日チェックし、どうも7月8日・9日が梅雨の晴れ間と判断されました。 そこで、決行日を7月8日・9日と定め第一次アタック隊のメンバーを募集しました。 そして100倍の競争を勝ち抜き選抜されたメンバーが今回のDragon氏とI井氏の2名です。 惜しくも次点のT川氏は自費参加で途中参加されました。 その熱意に感銘。 |
さーて今年もボチボチ登りましょうか。古御岳神社に参拝して、行ったるでー。 登り始めの天候は曇りです。 ガスも頂上方面に登っており、上昇気流が発生しているのが良くわかります。 雨が降らなけりゃいいんだけどね。 |
何とか本五合目に到着しました。標高は2400m。富士宮口の新五合目とだいたい同じ標高です。 ここまでの約1時間の歩行が、どうも高山病を防ぐウオーミングアップにいいみたいですね。 聞くところによると、昨年からここは新六合目になったとのこと。あんまり意味はないんですがね。 またご覧のようなかわいい犬が飼われていました。いつも最盛期を外して登っている俺たちですので、その状況の変化にビックリです。確か瀬戸館という山小屋だったと思いますが、開いているのを始めて見ました。 新六合目を過ぎるあたりから、何と嬉しいことに晴れてきましたよ。 ※ここで一言 いつも言っていますが、富士山は息が切れないようにゆっくり登って下さい。 今の一歩と勝負の八合目からの一歩が同じペースがベストです。 (健脚者はこの限りではありません。あくまでも普通の人へのアドバイスです) |
大陽館は昨年トイレの工事をやっていましたが、今回見たらそれはそれは立派なトイレができていました。恐らくバイオトイレでしょう。 ※バイオトイレ とは 俺たちも会員になっている「富士山クラブ」を始めとした富士山の環境を守る団体が提唱する、完全循環式のトイレ。(微生物の働きにより糞尿を分解している) 従来より富士山ではその糞尿が山へ垂れ流しされており、環境問題となっており、その事が一つの原因で富士山を世界遺産に登録することを断念せざるを得なくなりました。 今ではかなりの数の山小屋でバイオトイレが採用されています。 ここは、他のHPを見る限りですと食事が良いらしいです。 しかし、ちょっと待ってください。富士山に登った人で他の山に登っている人は気が付いていると思いますが、富士山の食事はヒドすぎるよね。 例えば、昨年登った八ヶ岳の小屋の食事は最高でした。 美味いハンバーグにサラダ、豚汁に生ビール、ワイン(酒は有料)とちょっとしたレストランにいるような食事がでてきます。しかもかなり美味しい。赤岳鉱泉という小屋でしたが、温泉にも入れる。 宿泊料金は一泊2食付で7,500円なので富士山と同じです。 荷揚げはと言えば、八ヶ岳はヘリコプターで物資を荷揚げしているようですね。 富士山はブルトーザーで荷揚げしているので、コスト的にはあまりかかっていないと思います。 そろそろ、食事面を改善していかないと富士登山の人口が減っちゃうと思うし、美味い食事を出す小屋が出てきたら、客が皆そこに行っちゃうと思うよ。 富士山の山小屋は競争原理が働いていないんじゃないかと思えますね。 「同業で競争してもしょうがない」という意見もありますが、同業で競っていないと、他の山に人が持っていかれてしまいますよ。 ただでさえ中高年を除けば登山はマイナーな存在なのです。山小屋業界全体で競ってこそ、他のレジャーから登山へお客を引っ張れると思うのですが、いかがでしょう。 真ん中の写真。富士山噴火!? 3,000mを越えるこのあたりから、呼吸は苦しくなるし、高山病になっちゃう人もでてきます。 今まで正しく登ってきた人なら特に言うことはありません。 |
本八合目です。 今回参加したアタック隊メンバーは日頃から鍛錬しているせいか、全く不調を訴えません。 さすが選抜された奴らだわい。 何か、春先から自転車を毎週数時間乗って体調を整えていたそうです。 何か埼玉に住むI井隊員は、サイクリングで小田原に行っているそうな。そんなに自転車は面白いものなんでしょうかねー。 |
15時くらいに無事、須走口・吉田口の頂上に立った第一次アタック隊でした。 しかーし富士山の真の頂上はここではないのです。そうです、写真左の小高いピークこそ日本一の標高3,776mの剣が峰なのです。 あそこへ行くには俗に言う「お鉢廻り」をしなくちゃなりません。 ここからは、ちょうど真向かいですので結果として一周することとなります。一周するには凡そ90分かかります。 大したアップダウンはありませんので、せっかく富士山頂に来たのならお鉢廻りをしましょう。 晴れていれば、ご覧のような雄大な富士山の火口が見れますし、もっと晴れていれば、場所によりその方向の景色が見れます。(今回は残念ながら火口しか見れませんでした) お鉢廻りの途中にはもちろん他の登り口の頂上があります。真ん中の写真は、富士宮口の頂上にある富士浅間神社奥の院です。中には神主もいて、お札もあります。 この富士宮口から剣が峰はすぐです。剣が峰への登りは「馬ノ瀬」と呼ばれているキツイ登りが最後にありますが、もうすぐそこですから歯を食いしばって登りましょう。 登りきるちょっと手前が岩になっておりまともには登れませんので、左にある鉄の手すりを伝って慎重にのぼろう。少ししますと、そこにはかの有名な富士山測候所があります。 昨年から無人になったのは知っていましたが、いざ来てみて、本日の気象状況が書かれていた白板がなくなっている場面を見ると何か寂しい感じがしましたね。 写真はありませんが、我等富士登山第一次アタック隊は無事富士山頂剣が峰3776mを極めたのでした。 剣が峰を過ぎると、まだ写真右のように登山道に雪が残っていました。 そういえばさー。今まで我慢していたけど富士山の頂上は風が強くて寒いんだよね。 恐らく、気温は5度くらいじゃないかな。風速は強い所は20m/秒くらいあったし。平均すれば10m/秒くらいじゃないの。 |
下山途中で出会った某体育大学の女子の軍団です。(全員でおよそ200人くらいいました) 先生によると、毎年1年生が登っているらしいです。 挨拶などをしながらすれ違いつつ、皆さんの状況を観察させて戴いたのですが、君たちは高校生かと思ったよ。「きゃっきゃきゃっきゃ」と楽しそうに登っている君たちを見ながら願わざるを得ません。 「いつまでも、その笑顔を忘れないでね。また、こんな苦しい登りをそんなに楽しそうに登れる、体力、明るさを失わないでね」と。本当うらやましい限りです。 しかし、女性の場合は大丈夫か。 下山の時に宝永山火口ですれ違った元気なオバハン軍団は30年後の君たちだものね。 男もその中に少しいたけど、大概の男は死んじゃってるか、登山なんかする元気がもうない奴ばかりだろうから。 本日は本七合目にある、いつも宿泊している山小屋である「見晴館」に宿泊です。 |
写真は、見晴館から見られる、「影富士」と「ご来光」です。 「影富士」は夕方の日の入り真近になると、ご覧のように富士山の影が雲海に映って見えます。なかなか雄大なものですよ。 「ご来光」はまた荘厳なものです。今回はちょっと昨夜飲み過ぎましたので、日の出前からは待機していませんでしたが、毎日起こる現象ですが、日が出る瞬間って感動しますね。 ところで、夜は一面の星空ですよ。もちろん「天の川」も見えます。見たことありますか、「天の川」。 空にはこんなに沢山の星があるんだぜ。恐らく地球なんかより進んだ文明を持つ星がいっぱいあるよ。 それに引き換え、人間世界なんかちっぽけなものだよなぁ。 |
翌日はと言えば、第一次アタック隊メンバーであるI井氏、Dragon氏ともあっさり下山を希望。 了解した。第一次アタック隊は解散。 早速、T川氏と二人で第二次アタック隊を結成し、俺たちとしては2日連続して頂上に向かいました。 昨日の夜は沖縄から来た人と、小屋の女将とでさんざん飲んでしまった関係で、二日酔いでかなり辛い登りでした。(ほとんど酔っ払いの俺たちでしたが、約2時間で須走口頂上に到着) 第一次アタック隊のメンバーは気を利かしてくれ、富士宮口の五合目まで車を廻してくれるとのこと。 登りと下りを違えての富士登山は最高です。 頂上を半周して第二次アタック隊も無事、富士山頂 剣が峰に到達できました。 下りは、御殿場口を下り、途中、宝永山経由で富士宮口五合目に抜ける俺たち一押しのコースをとりました。写真右は宝永山の火口ですが、ここの眺めは雄大で良いよー。 ガスが多いのでその全景を上手く撮影できていません。写真右は一瞬視界が開けた時に撮影したものですが、良く分かりませんね。すみません。 富士宮口新六合目からこの宝永山火口を抜けて御殿場口五合目に行くコースは、この雄大な宝永火口の景色と爽快な大砂走が体験できるので、案外と多くの人が歩いているみたいね。 まあ今回も、第一次第二次アタック隊とも登頂に成功しました。 今年は、晴れて20回記念に8月にもう一回登ります。 ご希望者はお早めに、俺たち宛にメール願います。 |