宝永山のページ |
宝永山上を行くH氏 |
宝永山(ほうえいざん)って何? と思う人は案外といるんじゃないでしょうか。 一言で言ってしまえば、富士山の寄生火山の一つで富士山の南南東にあるでかい火口の山です。 静岡あたりで新幹線から見る富士山は山の右肩がでかい火口になっていますが、それがこの宝永山火口です。 俺たちが子供の頃、この宝永山火口をみてビックリしましたよ。 富士山と言えば1月のカレンダーに良くあるように雪化粧したすっとした山容がイメージとしてあるだけに、親に「あれ富士山だよね?」と思わず問うてしまったのです。 それでは、まず富士山の有名な噴火、いわゆる三大噴火をご紹介しましょう。 @延暦の噴火(800年) A貞観の噴火(864年) B宝永の噴火(1707年)の3つです。 延暦の噴火は頂上火口の噴火でその他の2つは富士山の中腹での噴火です。 この内、貞観と宝永が対照的な噴火なのが注目されます。 貞観の噴火は富士山北西にある長尾山近辺の火口から大量の溶岩流が流れだし、当時のセノ海を埋め尽くしました。この噴火でできあがった湖が西湖・精進湖・本栖湖で、そして大きな溶岩台地である青木が原樹海なのです。 一方、宝永の噴火は、驚くなかれ東海地方で起こった大地震の50日後に大噴火を起こしたのです。 御殿場口の大砂走を下ると良くわかりますが、黒いスコリア(細かい溶岩の石)が堆積されています。 そのスコリアを大量に爆発によって吹き上げたみたいよ。 もちろん火山灰も吹き上げ、江戸の街もかなり積もったらしい。 ゆえに南側の富士山の山肌は基本的に黒い。 因みに富士山の東側は赤い。(恐らく鉄分を多く含んだ岩が多いからか) もっと余談を言えば富士山の西側は侵食が進んでおり、左右に裂ける程崩れています。(大沢崩れ) 最近の状況が、いつ東海地震が起こってもおかしくないと言われていますので、富士山の噴火も近いかもね。 |