こちらが3D-CADで設計したギアとモータのユニットです。

 モータ2個で(協力して)スクリュー軸4本を回す構造になっていて、ギア比はモータ:軸でほぼ1:1です。
 また、組立のし易さと後々のメンテナンスを考慮して、モータの枠部分はスライドして外れる構造になってます。


 3D-CADで設計したパーツを印刷して組み立てたのが左の写真です。
 今回、モータはGraupnerの400ハイスピードモータを使用。ギアは06ピニオンの組み合わせ。

 試しに回してみると、スクリュー軸のグリスをさす前なのに非常に快適に回ります。

 スクリューは径25のラジコン用を使用しており、実艦スケールからするとひと回り大きめです。舵も外観を壊さない程度に大きくしています。
 そのため、実艦のスクリューまわりに比べて多少窮屈な感じですが、実際に舵をきった時はスクリューと接触するギリギリになってます。

 舵用サーボは小型のハイトルクサーボを使用。
 サーボボックスはサーボロッド調整のための仮置きですが、これも3Dプリンタで製作。

 ギアとスクリュー軸を接続しているフレキシブルジョイントと舵サーボの間のスペースには、この後に排水ポンプを設置します。

 推進軸のパイプの上に排水ポンプを設置、排水ポンプの台座の上には後部主砲の旋回機構を設置しました。

 排水ポンプはエンジンラジコンの燃料移送ポンプをそのまま流用しています。


 主砲の旋回機構はサーボの回転速度を最低に、回転角を最大に設定して、06スパーギアを介して3番主砲と4番主砲が同時に同じ角度で回転する仕組みです。
 この方法だとサーボの回転角をそのまま主砲の旋回角度にできるため、主砲を好きな角度まで旋回させて固定することができます。

 送信機のチャンネル割り当ても設定して(スティックやスイッチでなく)ダイヤル操作方式のチャンネルに割り当てました。

 推進モータユニットの艦首側には3Dプリンタで作った防水エリアを設置。
 防水エリアの内部には汽笛ユニット、バッテリー、アンプ、受信機等を設置します。

 汽笛ユニットは電子音の音源をアンプで増幅して10cmスピーカから出力する仕組みで、凄まじい大音量になります。
 汽笛用スピーカの艦首側はバッテリーケースで、その前方はアンプ用のケースです。

 アンプをセットするケースも3Dプリンタで製作しています。
 ケースにアンプ本体がすっぽり収まるように設計しているので、アンプ自体は固定しておらず、万が一の時の交換が可能なようになっています。

 アンプケースの上には受信機をセット。こちらも3Dプリンタでピッタリはまるように設計。

 今回使用するのは12chの送受信機セットで、そのうちの10chを使用予定。
 8ch以降はS-Bus方式専用のためサーボの接続ケーブルが二股とか三股になります。

 灯火類と排水ポンプは単なるON/OFFなのでラジコン飛行機などで使用するキルスイッチを使用します。

 この方法は私のラジコン先生みたいな人に教えてもらった方法で7番艦の鈴谷から使い始めました。
 従来のサーボを駆動してマイクロスイッチをON/OFFする方式に比べて格段に簡単ですしスペースも取らず非常に重宝します。

 ・・・けど、それなりにお金がかかります。

 防水エリアの外、艦首側には前部主砲の旋回機構と揚錨機をセット。
 揚錨機は2chを使用して右舷左舷の切換と錨の上げ下げを操作します。

 内蔵する機構類のセットが完了した艦内の様子は、今回も10chをメイッパイ使用した様々なギミックのための装置と配線でビッチリになりました。 これでも製作の経験値が上がるごとに配置も各装置の製作もかなり洗練されてきたと思います。

 この状態でも喫水線までは余裕がたっぷりあり、やっぱり戦艦は作っていて気が楽です。