まずはキールの設置から。
 妙高では5mm角のステンレス棒を使用しました。当初は重量が嵩むことを危惧したのですが、完成してみると丁度良いバラストになり、安定性に寄与しました。
 今回は敢えて榛名等と同様のコの字フレームを使用しています。重量的にはこの方が絶対に有利ですが、はたして完成時の安定性はどうなるか比較してみます。
 
 フレームと甲板のラインの接続が完了した、本当に骨組みだけの状態が完成。
 毎度のことですが、フルスクラッチであることを証明できる唯一の状態です。けど、これだと何型の艦なのか、全く判別できません。(実は全長や船体線図が全部違うのですが・・・)

 4軸のスクリューを回転させるためのギアは、榛名で成功したタミヤ製スチールギアを組み合わせて製作しています。
(この方法は自分で編み出した方法ではなく、インターネットで見つけたました)

 戦艦ではモーター2個で4軸を回しますが、巡洋艦ではモータは1個にしています。船体のLB値が高い分、それで十分な加速が出ます。


 フレームに推進モータとギアを搭載。
 推進モータはGraupnerの260モータ(海外製)を使用していて、タミヤの遊星ギアで16:1まで減速しています。

 モータと減速比、ギアの組み合わせはなかなか経験値が必要なところで、この組み合わせが上手くいかないと思った速度が出ません。

 船体は0.5mm、0.3mm、0.3mm、0.5mmプラ板による4層張り。写真は2層目が完了したスクリュー付近。

 艦尾の製作は難しくていつも苦労してますが、今回はプラパイプを先にスクリュー軸に被せておいて、その周りを固める順番で作りました。

 船体が完成したところでバルジの製作。
 製作開始時に、バルジの形も含めてフレームを切り出すか迷ったのですが、手間がかかりますが後から追加した方がバルジの形状をキレイに出せるかと考えました。

 バルジ膨らみはプラ板の積層で作ることで、船体の微妙なカーブに合わせて貼り付けます。

 丁寧に成形した後にサーフェイサーを塗るとキレイなバルジの形状が出ました。
 もう少しバルジのボリュームが欲しかったのですが、実艦とは逆にバルジがデッドウェイトになるため小ぶりにしておきました。

 この型では舵が戦艦と同様の並列2枚舵になっています。
 更に船尾部の幅が戦艦よりもっと狭いため、並列舵の機構を組み込むのは更に難しい。

 そこで今回は2枚の舵をギアで連動させて、左右のリンク機構を省いてみました。

 動かしてみたところでは、連動される側の右舵の遊びが大きくなり、軸回転時の振動で多少バタつきます。また、ギアの幅が必要なためグリスを入れるスペースが作れません。

 けど、実用上は問題なかろうと思います。

 こ写真は4連スクリュー用のギア(自作)。
 ユニバーサルジョイントはGraupner、ギアはタミヤ製04スチールギアを使用。ギアを2ミリ穴アルミパンチ板で挟み込んでネジ止め、設計ミスでグラつくので結束バンドで固定。

 パンチ穴位置が固定されるため自由に軸位置を決められず、穴位置に合わせてギアサイズも選ばなければいけないのですが、ギアの歯の合わせが非常に良く、快適に回せます。

 4連スクリューと横並列舵の外観。
 舵は今回もラジコン走行用にかなり大き目、スクリューも今回は最初からモーターライズ用を使用しています。

 舷窓は2mmのピンバイスで作成。
 できるだけ透明プラ板で本物の窓を再現するようにしていますが、船体部分は難しいので窪みを作って黒く塗装することで
それらしく見えるように擬装しています。
 (窪みを作る際、気を抜くと貫通してしまうので要注意)

 舷窓を開ける位置は艦首から測ってマスキングテープに位置をマーキングします。これで高さを揃える。

 最上甲板の舷窓は外側塗装後に透明プラ板の窓を嵌めるために貫通させています。
 船体側、シェルター甲板側とも、舷窓の上部分にプラパイプを細く切って雨除けを作ります。雨除けの船体からの高さは0.3mm~0.5mm。最初からこの厚さに切り出すのは難しいので、厚さ1mm程度の状態で接着してから紙やすりで丁度良い厚さまで削ります。

 今回、最終状態を再現するため、資料に従って多くの舷窓を塞ぎ板で塞ぎました。

 最上甲板の固定はマグネットを使用しました。この方法はクラブの会員さんから教えてもらった方法。

 マグネット自体は100均で購入したネオジのマグネットを使用して、3Dプリンタで作ったケースに瞬間接着材で固定。

 上の写真とセット。
 甲板側の固定具はナットを、同じく3Dプリンタで作ったケースに固定。