信州諏訪・ビーナスラインツーリング
(諏訪編)

2008.9.13 14



上諏訪大社前宮です。
ここ諏訪には諏訪大社が4つあるって知ってた?




今年の秋のツーリングは信州は諏訪及びビーナスラインを走り
松本に抜けるコースとしました。
時は秋です。爽やかな秋風を全身に浴びながら走る信濃路は
素敵でした。


1日目コース:(輪行)茅野〜上諏訪大社前宮〜杖突峠〜上諏訪大社本宮
〜上川〜諏訪湖〜(諏訪湖一周コース)〜下諏訪大社秋宮
〜下諏訪大社春宮〜釜口水門(天竜川源流)〜高島城
〜宮坂醸造(清酒真澄の蔵元)〜ラルバ諏訪湖(宿泊)

2日目コース:ラルバ諏訪湖〜R20〜茅野〜大門街道(ビーナスライン)
〜白樺湖〜車山〜霧ヶ峰〜和田峠〜扉峠〜よもぎこば林道
〜松本(輪行)

今回は、前編の「諏訪編」と後編の「ビーナスライン編」の2部構成です。
逐次、更新しますのでお楽しみに。









杖突峠への道の途中です。
大分走ったと感じて休憩しましたが
下って分かったのですが、まだ五合目ですね。
遅れ気味なものの「キョン隊員」もまだ元気です。



まずは、上諏訪大社前宮に参拝し、本日のメインイベントである杖突峠を登ります。
約700mの標高差がありますので、草津ヒルクライムレースの標高差800mとほとんど同じです。
傾斜も似たようなものでしたので、レースの特訓場所としては最高でしょう。

今回は、「草津」の気分で登りました。
しかし、今日は暑い!
風は無いし、湿度も結構あるみたいです。
でも、道は整備されているし、勾配も最高で10%、平均では7%くらいなので
根性を出せば1時間以内で到着できるでしょう。







杖突峠です。
風景も広がっていないし
峠の標識も、国道標識に
書いてあるだけという
大変残念な峠ですね。




Fさんは、ここ2ヶ月峠に行っていないし、俺たちは最近、痛風気味なので調子がでません。
そこで、登場したのがOJ改めSOJです。
峠手前の茶屋辺りから飛ばし始め、俺たちはすぐ抜かれ、Fさんもうっちゃられました。
撮影者はもちろんSOJです。
今回は参りましたSOJ!
明日は負けんからね。






杖突峠下から望む諏訪や茅野の市街です。
道もご覧のように綺麗ですので、気持良い
ダウンヒルが楽しめます。





「ヒルクライムって何が楽しいの?」
アキ隊員の素朴にして素直な質問です。
「峠は最高!」
などと今は言っていますが、当初はその辛さに
閉口していました。
その考察は、この俺たちのページで考察していますので
一読願います。

峠ばかりは、人に押し付けても好きになれない人はなれないし、
一方、一発で好きになっちゃう人がいるので何とも言えません。



ところで最近、思っていることがあります。
「趣味は何ですか?」と言われた時、「自転車が趣味です」と言った瞬間
通常の日本人はどう感じるか。
「自転車が趣味? ママチャリに乗って何が楽しいの?」
と思う人が大半なのではないでしょうか。
そうなんです、日本人にとって「自転車=ママチャリ」なのです。

更に言えば、
ロードレーサーやマウンテンバイクを分かり易くスポーツ自転車
と表現している書物を見ましたが、「スポーツ自転車=競輪」となって
しまうのが日本人かなと思います。

ですから「自転車=ママチャリ」「スポーツ自転車=競輪」と思う日本人に
対し俺たちは自分の趣味を次のように表現したいと思います。

「私の趣味はスポーツ自転車に乗ってサイクリングしたり峠を登ったりすることです。」と。










諏訪大社本宮前で見かけたクラシック
な自転車です。
持ち主にはお会いできませんでしたが、
きっと個性の強いおっさんだよ。
自転車の事を聞こうものなら
30分は解放してくれなさそうだよね。




趣味は奥が深いよね。
この諏訪大社本宮でもボランティアのおじさんが諏訪大社のいわれ、見所などを案内しています。
あのガイドは好きじゃなけりゃできないよ。
恐らく、興味深けに質問を繰り返していたら一日案内してくれるんじゃないでしょうか。
ガイドを通して、人に知識を理解して頂き喜んで戴くことに生きがいを感じている
彼らは俺たちの自転車ライフと共通点があります。

俺たちは自転車というツールを使って、日本の自然や文化の素晴らしさを
参加メンバーに伝えて、その素晴らしさを伝える事に生きがいを感じているのです。

諏訪大社のおっさんと本質は同じじゃないですか。








やっと、広々とした諏訪湖に到着しました。
天候も爽快です。気分も爽快でした。



諏訪湖は構造湖らしいです。
構造湖とは、地殻変動によって作られた湖で代表的な存在は日本では琵琶湖
とのことです。
諏訪湖の立地がフォッサマグナと中央構造線の接点らしいので
地殻変動が色々あってもおかしくないよね。








諏訪湖のモニュメント前にて。
やっぱりランドナーは自然に合うね。






諏訪湖沿いの自転車道は、整備されていて実に走り易い道です。
諏訪湖は1周16kmとのことです。しかし湖畔から眺めるともっと大きく感じます。
もう、15時を過ぎていますが、ゆっくり走っても1時間で1周できちゃいますので安心です。
湖からの涼しい風を浴びながら、走るサイクリングは最高でした。







下諏訪大社は、ここ秋宮と春宮があります。
これは今回初めて知りました。
2月から7月まで神体が祭られているのが
春宮(ハルミヤ)で
8月から1月まで神体が祭られているのが
秋宮(アキミヤ)です。
従って、初詣は神様が居る秋宮に人々は参拝
しますので必然的に秋宮の方が大きくなったのでしょう。





下諏訪大社が秋宮と春宮に分かれていることも今回初めて知りました。
諏訪湖畔を走っていて「下社秋宮」という看板があったけど、
違う神社だと思い通り過ぎてしまいました。
でも、今思えば、ここ諏訪の地で「下社」と言えば「下諏訪大社」を
指すのは当然なのです。
日本では良くある事で、卑近な例を出せば、「駅」と言えば地元の駅である
「戸田公園駅」を指すのと同じです。
「戸田公園」で駅と言えば、他の駅を指す筈がないのです。








秋宮から春宮に向かう道は何と
旧中山道でした。
メインの街道がメインの神社沿いに
あるのは当然ですよね。


中山道は、ここ下諏訪からいきなり急な山道となります。
そうです、今で言えばビーナスラインの和田峠を越えて、佐久平へ抜け
る道なのです。
かなりの難所と言えると思います。

中山道を辿ってみると、難所が沢山あります。
まずは、木曾。
「妻籠」「馬篭」(つまご  まごめ)あたりの山道は辛そうです。
次の塩尻峠、ここを越えると諏訪湖となり
程なく、この「和田峠」ですよ。
信濃追分を過ぎ、軽井沢を過ぎると、これまた難所の
碓井峠です。
こんなに峠だらけの道を良く作ったものです。
いや、古代からある道ですので合理的な所を通っている筈です。
という事は、やはり狭い日本、走れば峠にあたるのです。








これが下諏訪大社の春宮です。
ここに来られた方は少ないと思います。
SOJもこの日はご覧の通り元気でした。
しかし四社、全てにお参りし清められた
SOJはお神酒を少々飲み過ぎ翌日
大変な目にあったみたいよ。
皆さん、飲み過ぎには注意しましょう。
(多分に自戒の意味が大きいのですが)






下諏訪大社は中山道沿いにあるけど、上諏訪大社はちょっと街道から外れてるよね。
それじゃ、上諏訪大社は寂れていたんでしょうか?

答えはNOでしょう。
恐らく、上諏訪大社用の参道が中山道から分岐して出来上がっていたんじゃないでしょうか。

と思っていたら、もう一本重要な街道が通ってました。
そうです、甲州街道ですよ。
この甲州街道は甲府から先にも通じていて、上諏訪を抜け下諏訪で中山道と
合流していました。








天竜川の水源であります「釜口水門」です。
ここから、かつて暴れ川で有名な天竜川が流れている
と思うにつけ感慨深い俺たちなのでした。

ここの下流には、その暴れ川を制御するために
有名な「佐久間ダム」が設けられているのです。




ダム好きの俺たちとしては、この釜口水門は外せないポイントです。
ここが、あの天竜川の水源なんですよ。んーん感激!

諏訪湖を一周して良く分かったと思うけど、諏訪湖に流入する川はいっぱいあるが
流出する川はこの天竜川しかないんです。
不思議ですよね。








高島城は武田信玄の側室「由布姫」が住まわれた
城として有名です。
古城にランドナーも似合います。
(という風に大河ドラマでも紹介していたが、
由布姫が生きていた頃は、このお城は
まだ無かったらしい。残念)




高島城築城の頃は、このあたりまで湖だったようです。
千葉県の印旛沼もそうだけど、江戸時代の新田開発の為の干拓で
湖がかなり小さくなった模様です。

さて、今晩は「真澄」で宴会を開き、明日のビーナスラインに備えよっと。


後編 ビーナスライン編に続く。