2006年富士登山 (21回目の富士登山) 2006.7.22〜23で須走口を登ってきました。 今年はなかなか梅雨が明けませんね。 停滞前線が関東の南岸にあり何時雨が降ってもおかしくない 状況でしたが、意を決して6名で出かけました。 現場に到着し登り始めるとご覧のような青空が見え出し、 おまけに、薄いながらも影富士も見ることができました。 昨年登った雨の富士宮口登山に較べて雲泥の差です。 今回は、その時のメンバーが俺たちを含めて3名も いましたので天気には敏感で、何とか晴れて欲しいと祈っています。 |
|||||
さて、今年の富士登山は総勢6名で俺たちお勧めの須走口より一泊二日で登頂しました。 今回の登山行程は以下の通りです。 7月22日 朝7時30分集合〜東名川崎IC〜海老名SA〜足柄SA〜御殿場IC〜11時昼食(於 御殿場のリンガーハット)〜13時 須走口五合目〜13時30分登山開始〜18時 本七合目 見晴館着 宿泊 7月23日 朝5時半起床〜6時 朝食〜7時 見晴館出発〜9時30分 須走口・河口湖口頂上着〜10時 お鉢廻り出発〜12時 お鉢廻り終了〜12時10分 下山開始〜15時40分 須走口新五合目着〜天恵の湯〜帰宅 今回は、富士登山初心者が6名中3名おり、且つ、1年前に六合目で登頂を断念した「キョン」のリベンジ登山であり、全員頂上に連れて行かなければならないという使命がありますので、例年より慎重に登る必要がありました。 しかしながら、昨年夏よりツーリングバイク(ランドナー)を始め、年間走行距離が5000kmを越える程走っていますので体力的にはかなり自信を持っていました。 そんな状況の中、今回の富士登山を実施した訳ですが、その「自信」が脆くも崩れ落ちる結果となってしまいました。 我ながら恥ずかしい結果です。 そこで今回は、初めて、富士登山における俺たちの失敗談を中心に展開していきたいと思います。 |
|||||
1.準備 例年ならば、この準備を案外と念入りに実施していたことに驚かされます。 「富士山への道」とか「13回目の富士登山」とかを参照してください。真剣に取り組んでいますよね。 しかしながら、今年は高尾山にも登らず本番を迎えました。 これは、昨年夏から始めた自転車ツーリングで体力が飛躍的にアップしたことからくる過信でしょう。 何せ自転車ツーリングでは一日に100km以上走行したり、厳しい峠を登ったりして1年間の通算走行距離が5000kmを越えたものですから、ある意味その過信もやむを得ないとも言えます。 この自転車ツーリングのお陰で、2月に実施した人間ドックは前年の記録を大幅に改善する結果だったし、この一年、通風の発作は皆無なのです。 まあ、そういうことで今回の富士登山は、自転車ツーリング以外、何も事前の準備を実施せずに望みました。 |
|||||
2.須走口新五合目 ここは、「富士あざみライン」の終点です。約20年前に俺たちが最初にここに来た時は、河口湖口を登り須走口を下ってきたのですが、その頃はものすごく寂れた五合目でありバスはあるものの、道は確か未舗装だったはずです。 その時から、この菊屋のバーサンはいたと思います。 現在は「しいたけ茶」を無料で振舞ってくれる名物バーサンとして超有名です。 富士山に登らなくても、この「しいたけ茶」を飲みに行くだけでも価値があると思います。 因みにこの「しいたけ茶」バーサンのお店で売ってます。 登る前、登った後にご馳走になるものだから、皆お土産に買ってました。 お土産といえば、富士山メープルクッキーでしょう。今回は東名の足柄SAで購入。 以下は今日の俺たちUに掲載したものをそのまま引用します。
|
|||||
3.登頂風景 落ち着いて、ゆっくり登れば今回の行程であれば頂上へ行けます。 まずは今日の宿泊場所である「見晴館」までいかに到着するかです。 取り敢えず、本日の登りは1200mありますので決して楽な登りではありません。 この登りでは普通の人は七合目の太陽館(3000m)のあたりでギブアップしたくなるようです。 しかーし。投げ出したくなる気持ちをぐっと抑えて、残りの250mを登ろうよ。 今日も飲み会で話したけど、この最後の250mで交わされる会話が良いんだよね。 もう体力は限界に来ていますので、現状を認識し、後どうすればこの状況を打開できるかを考えている。 〜もっと砕けて言えば、後何m登れば着くの?楽に登るにはどうするの? 松田聖子の「青い珊瑚礁」を歌うと楽に登れるの?〜となりますか。 この状況になると体力差が目に見えて出てきます。 陽は傾いてくるし風も吹いて来、正直、頻繁に休むと寒くなってきます。 思い返せば、今は昔、S野家一家を案内して以来、皆さんここら辺でかなり心身共に疲れて、登るのを止めたくなっているみたいですね。 その時、くじけそうな「Rちゃん」を元気付ける為に、俺たちのステッキを握らせ、引っ張って登りました。 そのようなスペシャルな対応をされると、さすがのR姫も登りましたよ!! 今回も「キョン」がまさしく「Rちゃん」と同じ場面でくじけそうでしたので、「ステッキ」作戦を実施しました。 そのスペシャルな対応で「キョン」も登れましたとさ・・・。 |
|||||
梅雨前線が関東の南岸に停滞していましたが、雲は下ですね。 この「雲の絨毯」を見たいと、今回参加を希望された人がいる程です。 なかなか平地では見られない光景ですので、目に焼き付けてくださいな皆さん!! |
|||||
18時頃、やっと本七合目「見晴館」に到着。 しかし、今回の登りは登山客が多かった。須走口であんなに登山客に遭遇したのは今回が初めてです。 これだけ、須走口を登る登山客が増えたのは「俺たちのページ」で富士登山の一押しの登り口と紹介しているからでしょうね。ってね。 しかし、今回驚いたことに、この「見晴館」に何と幼稚園生が20名も宿泊していたのです。 先生や親御さんも同行していましたが、「見晴館」3250mに宿泊するなんて信じられません。 増して、翌日全員完登し元気良く頂上小屋でラーメンなどを食していました。 「幼稚園の先生と言うだけでプラス1なのに、先生方、皆さん若いし美人な所がまたたまらない。」B田氏繰り返し談。 ところで今回は不覚にも俺たちは高山病になりました。 今まで20回登りましたが、こんなに長時間頭が痛くなったのは始めてです。 これは一重に富士登山に向けての準備不足が原因しているのが確かです。高尾山のひとつくらい登っておけば良かったのにと思います 反省です。 山小屋では・・・。 一昨年に台風の中登ってきた「俺たち」ということで、かなり有名人の俺たちです。 俺たち:明日は晴れますかねー。 山小屋の主:俺たちさんでしたら、雨降っても大丈夫ですよ。何てったって強いんだから。そこら辺に転がっていても大丈夫ですよ!! そーじゃないでしょ。今回は8人で来てるんですよ。 おっと、紹介が遅れましたが、五合目で台風の中一緒に登ったT川さん夫妻と合流して一緒に登りました。 先日、登る連絡はありましたが、泊まる小屋が一緒なので小屋で合流と思っていました。 人生こんなものですね。 夜は、もし晴れていたら、こぼれるような星空が見られます。星の数が多すぎて、いつも見ているオリオン座やカシオペア座が判別できない程です。ミルキーウエイは薄い雲のように天空を覆っています。 流れ星も、スーっと流れます。 しかし残念ながら、夜は曇り、深夜には雨という天候でした。 |
|||||
雲海の中を登ります。 2日目の標高差は500mくらいですので、薄い空気を沢山 吸いながらゆっくり登れば皆さん登れますよ。 休みがちな「キョン」への叱咤激励の言葉は次のとおりです。 「今の状況で(3000m以上の標高)は、立ったまま休むなら良いが、座っちゃうと せっかくサードギアまであげても、またローギアに戻っちゃうんだよ。また、サードに 上げるのは目茶目茶大変なんだよ。」と。 この言葉を聴いて皆、パッと寄りかかっていた岩から身を起こし歩き出したのでした。 |
|||||
さて2日目です。 夜中に、何回か空のチェックをしつつトイレ(外にある)に行きましたが、どう見てもご来光は見えそうにありません。日の出予定の4時30分頃にも空をチェックしましたが、厚い雲に覆われています。 しかし、頂上は見えましたので何とか天候は持ちそうな感じです。 本日は、20人の幼稚園生を優先して食事を出したいという主の意向がありましたので、朝食は6時30分過ぎとのこと。ですから5時30分くらいまで寝ていました。 しかし、昨日の夜から頭の奥が痛い。 これって高山病? だよね。 いやな痛みだね。こんなに痛くなったのは産まれて始めてです。 船酔いは船を下りるまで直らないし、高山病も下山しなければ直りません。 今回は、富士あざみラインを下りきるまで直りませんでしたね。何ともすっきりしない富士登山でした。 これも、例年行っている単独での試登を行わなかった所からきているのでしょう。 隊長として失格ですね。 |
|||||
2日目の登山は500mしか標高差がありませんので、気圧との戦いでしょう。 いつも言っていますが、この標高になると気圧は地上の2/3しかありません。つまり普通に3回呼吸しても1回分少ない量の酸素しか肺に入ってきません。 このまま登っていると、酸欠になり重度の高山病になってしまい動けなくなってしまいます。 多く吸うには多く吐く必要があります。意図的に呼吸を多く吐き多く吸いましょう。 そうすれば、上の写真のように笑顔で頂上に到着できます。 この鳥居は、あと10mも登れば頂上となる頂上直下の鳥居です。 写真右は、須走・河口湖口頂上から見る富士山火口です。その雄大な景色に皆さん「あっ」と驚いていました。因みに奥のピークが剣が峰3776mです。 この火口もガスっていると一切見えませんので、頂上に着いたらすぐ見に行こう。 頂上の山小屋を過ぎると見れます。 |
|||||
頂上に着いたらどうする。体調・天候を見てお鉢廻りをするかどうか判断しよう。 今回は晴れているし、皆さんの体調も良いようです。(俺たちは頭痛が激しい) T川夫妻はもうお鉢廻りに出発しているようです。 このお鉢廻り、一周にかかる時間は約90分です。 |
|||||
お鉢廻りの情景です。お勧めは時計回りに廻ることかな。 そうすれば大きな登りは2ヶ所に限定され、基本的にはアップダウンがないお鉢廻りが楽しめます。 写真右が、剣が峰への登りで馬の瀬と呼ばれている所です。ここはかなり急な登りです。気をつけて登りましょう。 今一つの登りは、須走・河口湖口山頂への登りです。ここは大したことありません。 |
|||||
自由ダー(剣が峰3776mにて) ここが真の富士山頂ですよ。 写真右は、富士山西側のお鉢廻りの道です。 ここは風の道になっており、強風がいつも吹いています。 今回も風速20mくらいの風が吹いていました。 |
|||||
雲海の中、充実の男3人。 下りでもこんなに元気ならば問題ないね。また来年も登ってください。 何だってー。今回の登山で満足したってー。 とんでもございません。 今回の富士登山で不足しているのは、夜空が見れなかった事、ご来光が見れなかったこと、太平洋が見れなかった事、山中湖が見れなかった事、影富士が薄かったこと等など沢山あります。 そう言えば、出会いもなかったよね。 俺たちは来週また登るけど、今回とまた違った感動があると思います。 何故って。 富士登山は人生の縮図だからさ。 俺たちは富士山に登るたびに違った人生を体験しているのです。 だから、何回登っても楽しいし、何度も登りたいと思っているのです。 |