2001年富士登山記

第一回  大阪〜須走口5合目〜須走口本7合目

今年のカレンダーは7月20日から22日までは3連休となっています。俺たちは連休の初日に登山したわけですが、
連休をなめていました。当初の予定では昼1時くらいからゆっくり登り、夕方には本7合目の小屋で宴会を実施する予定でした。
ところが名神高速の大事故により3時間予定が遅れ、御殿場から須走へ行く渋滞で1時間遅れ須走口5合目を出発したのが、
本来小屋に到着している時間である夕方の5時30分過ぎとなってしまったのである。
夜の富士山はかなり寒い。
この寒さを避けるために昼間の登山を主張している俺たちですので、内心かなりあせっていました。
しかしながら、あせって出発し、且つあせって登っても高山病になったり疲労により途中棄権者がでる可能性がある。


「寒さは耐えられるが高山病は耐えられない。」「懐中電灯は8人中5人持っているので夜間登山は問題ない。」

この状況のベスト判断は「5合目でじっくり時間をとり高度順化し、登りも体力の無い人に合わせてゆっくり登る」
ことと考えその通り実行しました。



出発前はかなりの余裕?ですね。 さのやんが見ている光景は? Rちゃんは疲れ始めてるんで景色どころじゃないみたいね。
このように、影富士も見える美しい富士山の夕方の風景なのです。もうすこしすると、下界の街明かりが見え始めます。
そう言えば横浜で実施された花火も見えました。
疲れているRちゃんに酸っぱい梅干エキス入りの飴みたいなやつを渡すN沢さん。「疲れに効くと思うので食べてごらん」
「酸っぱー」 暫く登った後・・・。
「調子はどう?」 「全・然・ 効けへん」 はっきりしとる。
夜なのにサングラスをかける徳さん。しかも「暗くてよー見えん」とか言っとるし。
番外編

今回の富士登山の一つの大きな目的にアインス・オオタニのyakoねえさんへ富士山頂郵便局から祝いのメールを
出すことがありました。

一口に「富士山頂郵便局から祝いのメールを出す」と言いましたが実はちょっと大変なことなのです。
今回登った須走口の頂上はメジャーな口の吉田口(河口湖口)と同じです。
ところが、
富士山頂郵便局は富士宮口の頂上にあるのです。
下の写真を見ておわかりのように今回登った須走口のほぼ向かいに最高峰の剣が峰があります。
写真には写っていませんがこの剣が峰の左下あたりに富士宮口の頂上がありそこに富士山頂郵便局があるのです。
つまり富士山頂上のお鉢回りをしなくてはならないのです。
標準タイムでお鉢回りは約90分かかります。
ですから、富士宮口から登った人以外の人が
富士山頂郵便局に行くことは困難であり、だから価値があるのです。

yakoねえさんへ


下の写真のようなメールをだしました。ポストの片隅に引っ掛かっていませんか?
その2  本7合目の朝

今回は須走口本7合目の朝の状景を御紹介します。ここは標高3250mとかなりの標高です。
因みに、日本一高い山は富士山の3,776m、第二位は南アルプスの北岳3192m、第三位が北アルプスの
奥穂高岳3,190mなので日本第二位の山より高い所なのです。
思えば昨日は辛かったよね。須走口5合目から1250mも登ったのですからすごいよね。
で、今回は残念ながらご来光は見られませんでした。
ご来光は見えませんでしたが、ご覧のように溢れんばかりの大自然が目の前に広がっています。
この日の天気は、女心と山の天気じゃないですが、その激変に驚きでした。
AM3時頃は大雨、日の出の頃である4時30分頃は曇り、AM8時頃は快晴、その後一転ガスに包まれ、
雨が降ったりやんだりでした。
幸い、今回の参加者は全員ゴアテックスのカッパを持参していましたので、カッパを着て登山しても蒸れる
ということはなく、快適な登山ができました。やっぱりゴアテックスのカッパは高いけど良いですよ。

さのやん一家とはここでお別れです。お疲れさまでした。気をつけて下山して下さいね。
見晴館は建物も新しいし便所もきれいです。管理人夫妻もおもろいしお薦めの山小屋です。 御来光が見えなくてもかなり素晴らしい風景が広がっていました。自然を感じました。
徳さんも元気いっぱいです。さすが体力はテニスで鍛えているし、高度はセスナで慣れているだけあります 出発直前の状景です。今回は立田氏(仮名)も元気でした。
その3  本7合目〜頂上


本7合目の見晴館は6時30分に出発。
本日の登りは約500mしかないので、高山病にかかっていなければ間違いなく頂上へ行けます。
ここからが、俺たちの登山ロジックをテストする場面です。「地下鉄の階段くらいの歩幅で、重心は真下におき
、一歩一呼吸で登る」ゆっくりで良いので休みを極力減らして登ろう。ゆっくりのようでも休みを沢山とっている
人に較べて結果的には早く頂上に到着できます。
「富士登山の勝負は8合目から」と良く言われていますが俺たちから言わせれば違います。
確かに8合目を過ぎますと空気も薄くなり、気温も低くなり風も強くなります。疲労もたまっており一番辛いところでしょう。
但し、夜間登山をする人にとっては。
俺たちのように、昼間登り小屋で十分休憩をとった人にとっては、八合目は一つのピークにすぎません。
九合目を過ぎると、傾斜もかなり急になり岩もごつごつしていますが、頂上もすぐそこです。かなり混雑もしており、
ゆっくり登らざるをえない状況なのでここまでくれば自然に頂上まで行けちゃいます。

八合目を過ぎると吉田口(河口湖口)と合流して登山客がめちゃくちゃ増えます。田舎から東京へ出てきたみたいにその人の多さに驚いちゃいます。 N沢さんは冷静を装い、人ごみの中で地図を開きます。
そう言えば、この山岳地図を利用して、御殿場の渋滞を避けました。どちらかと言うとそっちの方が役に立った地図です。
かなり登ったのですが皆さん元気です。このペースだと皆で真の頂上である剣が峰にいけるかも。 梅干の包装が気圧の関係で膨らんで破裂しそうになっています。それを見て大喜びの徳さんです。体力は?まだ大丈夫。
その4 頂上〜お鉢回り

本7合目から約3時間で須走口(吉田口・河口湖口)の頂上に到着です。
まずここでの目的は、「web3776」の管理人「こみゅさん」に挨拶して記念撮影をする事です。
今日は人手がすごいので、忙しいを絵に描いたような「こみゅさん」でしたので、誠にお忙しい中申し訳
ございませんでした。
御来光の写真は毎日楽しみにしていますので、頑張って更新して下さい。

富士登山では、お鉢回りはWinningRUNみたいなものです。時間が許されるなら、実施したいものです。
時計回り、逆時計回り、両方実施しましたが、どちらかというと時計回りの方が楽かな。
今回の富士登山で素晴らしかったことは、頂上アタックした人全員がお鉢回りを実施し剣が峰(3776m)
に登頂できた事です。
リーダーが素晴らしかったのか隊員が素晴らしかったのか判断は微妙ですが、スタートの遅れのアクシデントは
ありましたが、皆さんに無理の無い行動をして頂き脱落者を発生させない方針を貫くことができ、
かつその方針が正しかった事を証明できて俺たちとしては大満足です。
下りは、須走口の砂走を皆さん堪能されていたようです。頂上から2時間30分くらいで下山でき痛快でした。

怪我もなく、「21世紀最初の富士登山」は無事に終了したのでした。
今回ご参加された皆さんお疲れ様でした。そして、この記事を最後まで見てくれた皆さん有難うございました。
ご質問、ご要望がございましたら、メールもしくは「俺たちの掲示板」に投稿願います。

こみゅさんとの記念撮影です。本当にすごい人手で大忙しのこみゅさんでしたが、無理に撮影させて戴きました。有難うございます。 この日は風も無く穏やかな天気でした。それもこのほんの1時間くらいでしたが。快晴→曇り→雨→曇り とこのあとめまぐるしく天気が変わりました。
ご覧のように太陽も姿を見せ、空は紺碧の空でした。 剣が峰の測候所に着く頃は、降ったりやんだりの天気でした。
本当に皆さんお疲れさまでした。さのやん家族も本七合目までの登頂お疲れ様でした。お陰で21世紀最初のいい思い出となりました。
夏はいいよねー。富士山も登れるし、海で泳げるし。千葉県の館山が故郷の俺たちは、基本的には海の男なのですがご覧の様に山にも登るのです。山では基本的には単独行の俺たちですが、富士山は登りが単調なので団体でワイワイ登った方が面白いと思います。
さーて来年はどうしようかな。皆さんの希望があれば富士山へはいつでも登る準備はあります。趣向を変えて、尾瀬なんかもいいですね。八ヶ岳、槍ヶ岳、穂高といっぱい良い山があるのでご希望の山をリクエストして下さい。俺たちが責任をもって頂上へご案内しますよ。