中央構造物は軍艦のイメージを決める決定的な部分です。
 なかでも艦橋は正に軍艦の顔。ここが手抜きだと、どうしても全体的に安っぽく見えてしまうので、特に念入りにディテールアップしました。
 また、測距儀、CCDカメラ、探照灯と舷灯等、多くのギミックが集中する部分でもあり、どうやって外観を壊さずにギミックをつぎ込むか、ここが腕とアイデアの見せ所。
 防空指揮所は全て作り直しました。
 キットの状態と比較するために並べて見ると写真のように、全然見た目が異なります。

 全体はプラ板の張り合わせです。
 実艦ではエレベータでもある、射撃指揮所の基部は、アルミパイプをノコギリで切って作りました。
 たくさん並んでいる双眼鏡は買い物です。
 
 完成してしまうと二度と見ることはできない、艦橋内の配置です。
 実艦では、きっと舵輪やテレグラフ等が付いていたであろう各盤は、雰囲気だけで十分なので、余り凝ったディテールは入れてありません。
 後方よりの大きな穴は、実艦であればエレベータが付いていた部分です。この大和では、防空指揮所を支えるとともに、中には射撃指揮所を回転させる軸が通ります。

 これも、完成してしまうと良く見えなくなってしまいますが、今の段階であれば遮風板の作りも良く見えます。
 塗装前の主砲射撃指揮所です。
 2号1型レーダーはまだ設置していません。

 射撃指揮所もほとんど作り直しており、残っているのは測距儀の両腕と、方位盤の屋根ぐらいです。
(円柱型の方位盤自体は、なんとリップスティックのボディーを使っています。)
 これも完成してしまうと絶対に見えない部分です。
 見えなくなることを良いことに少し遊んでみました。

 手前の部屋は応接室で、奥は書斎になっています。
 応接室には、テーブルをはさんでソファーが2つと、本棚を設置。書斎にはデスクと椅子を置きました。

 実はここは艦橋の基部にある司令塔です。
 測距儀を回転させるためのロッドは、艦橋の中に隠れており、左の写真のようにクランクしています。
 これは、CCDカメラの配線を避けるための工夫で、最上部先端に主砲射撃指揮所の付け根にある真鍮パイプ部分が刺さって、サーボの動きを伝えるようになっています。
 塗装前の艦橋部分。前方からのパースと、後方からのパースです。
 ディテールアップの具合が判って頂けると思います。
 CCDカメラは、航海艦橋の真下にセットされており、写真では、航海艦橋と戦闘艦橋の中央部にピンホールが見えています。
 左の写真同様に、後ろ側から見た、塗装前の艦橋部分の写真です。真鍮等によるディテールアップの様子が良く判ります。
 艦橋の完成写真です。
 本当は、間違えてフラッシュをオフにしたまま撮影してしまった偶然の産物なんですが、逆光で撮影するとまるで本物の様に見えたので、超お気に入り写真になってしまいました。

 防空指揮所には、東急ハンズで購入した1/200の人物模型を載せてみました。
 実際の大きさが実感できるかなー。
 高角砲の射撃指揮装置も、大幅に改造しています。
 左写真がオリジナルの状態で、左下の写真は、改造後塗装前の状態です。
 測距儀(耳状態の部分)は上から下へ真っ二つに切り落として、測距儀本体を再現しました。

 また、舷灯も再現しました。
 中にはLEDをセットして、ラジコン操作で点燈可能になっています。
 上の写真は、煙突の付け根を下から見たものです。
 中央構造物の近辺は、非常に多くの機能が集まっています。
 上の写真でも、煙突付け根の汽笛用スピーカーと、ブザー音を鳴らすためのブザーが左側に見えます。
 また上の写真は、煙突の中に仕込まれたCCDカメラのアンテナです。
 探照灯の基部にあるパイナップル上の旋回機構の再現部分です。
 プラ版を切り抜いて、ニードルでガリガリ溝を切って、作りましたが、実際に探照灯を乗せてみると、苦労して作った割にはあんまり目立たなくて哀しい。
 こちらは探照灯本体。
 写真のように、キットから流用したのは、丸い枠の部分だけで、あとは全て手作りです。

 中には白色LEDが仕込んであり、かなり強力に光ります。
 やっぱりLEDはすごいですね。従来のムギ球に比較して、光量が桁違いです。
 それに、寿命が長いので将来的に交換しなければいけなくなるリスクを大幅に減らすことができます。


 ラジコン操作による点燈機構は、舷灯と一緒のスイッチ操作として、配線しました。
 少し写真が小さいのですが、煙突のトップは切り抜いて、針金とプラ版で排煙口を再現しました。
 この作業も意外と大変で、針金は1本1本、煙突のカーブに合わせて微妙なカーブを付けて、根気強くひとつづつ固定していきます。


 下は塗装済の煙突の写真です。
 煙突周りの通路や、正面の斜面にあるステップ、周囲にある手すり等を作りこんで、塗装すると非常に格好良くできました。
 後部艦橋のトップにある、方位盤と射撃指揮装置、測距儀の制作風景です。
 作り方は基本的には艦橋トップの物と同じですが、測距儀下の足場は、艦橋を作った時はアルミ板で作ったのですが、こちらは工数削減のため、プラ版を使いました。

 夏場の屋外走航を考えて、薄いプラ版は曲がってしまうかなと思い、艦橋ではアルミ板を使ったのですが、あまりに手間がかかるため変更しました。
 曲がっちゃったら作り直せばいいか・・・

 艦橋トップの時もそうでしたが、キットからの流用は測距儀と方位盤の天井、射撃指揮所の後ろの壁だけです。
 左の写真は後部艦橋の基部です。
 こちらは、そんなにたくさんの加工改造をした訳ではありません。
 機銃台座の端っこをカットして、手すりを追加。
 機銃台座の下の細い柱を金属部品に変更。
 基部の手すり追加。

 また、機銃台座の上付近に見えるのは、補強用の梁だそうで、最近の研究で分かったものだそうです。

 なんで、こんなところに、こんなふうに梁があるのか?
 作った人に聞いてみたい。
 機銃射撃指揮装置の間には渡り廊下を追加しました。
 このあたりの作りこみになってくると、だんだんと想像力が入ってきています。

 実際、船の細部はしょっちゅう変わりますし、ましてや当時の軍艦の資料は少ないものですが、事、大和に至っては、細かい通路の状況等は模型の作者毎に若干の相違があります。

 「きっと、ここには通路があった方が便利だし自然だ」と思いを描きながら作るのって、とても楽しい。
 信号旗甲板から、兵員待機所の天井までのタラップ、機銃射撃指揮装置間の渡り廊下に至る部分のアップ写真です。

 信号旗甲板では、見張り台と小さな照明装置を追加しました。
 また、床も滑り止め鋼板に変更しました。

 信号旗用の索はタングステン糸(釣り糸)で出来ており、信号旗台に固定された真鍮パイプに通すような方法で固定しました。
 煙突の加工では、トップの穴を開けるか、開けないかで模型としての見栄えは大きく変わってしまいます。
 少しでも見栄え良くしたい場合は、苦労してでも是非改造することをお勧めします。

 その他、艦内通信用の支線もぐっと全体のイメージを引き上げてくれます。
 支線は場所によってタングステン糸を使用したり、プラランナーを使用したり、場合によっては縫い糸を使用したり、その場その場の使い勝手や、出来栄えを考慮して選んで使用していますが、左の写真で、上から下へ伸びている支線は、プラランナーを熱して伸ばしたものを使用しました。
 (太さを均一にするのは少しコツが要りますが)
 後部艦橋の上方パース。
 お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、方位盤の写真正面側に、小さい黒いフックが付いています。
 実はこれ、上方のマスト部分にも同様のフックを付けてあり、軍艦旗等の旗を揚げることができるようにしてあるもので、実艦にはなかった部分です。

 ここに、ひっかけることで、軍艦旗やいろいろな旗を揚げる事ができるようにしました。
・・・が、結局は旗の方を作っていないので、まだ未使用のまま。
 シールド無し高角砲にはスノコを追加。
 いかにもMado In Japanの軍艦らしい風情です。

 どんなにハイテクな武器でも、それを使うのは人間ですから、そのお国の事情や考え方っていうものは、細かい部分に現れるものだと思います。
 高角砲のシールドや、機銃のシールドにも手すりを追加しています。

 しかしながら、大和型のこのパースはいつ見ても壮観です。
 日本軍は世界に先駆けて戦闘機の運用術を開発しておきながら、逆に効果的な対処方法では、アメリカの方が先行していたようです。
 これらのたくさんの機銃や高角砲も、レーダーと連動した射撃指揮機能がない状態では、あまり高い命中率は望めなかったようです。

 けど、模型としての美しさは十分か。