松姫峠&風張峠を越える
2008.11.1





猿橋です。
この橋は橋桁がないのです。
その代り、両岸から張り出した
四層のはね木によって橋を支えている
変わった技術を使っています。




良い天気が続いていますね。
久しぶりに厳しい峠に挑戦したくなりましたので、先週の木曜日に
今回の峠の企画をメールしました。
下手しますと、1人で行く事を覚悟していましたが、蓋をあけると
さすが、いつものメンバーが集まっていました。



コース:JR中央線 猿橋駅集合(8時30分)〜猿橋見物〜R139
〜深城ダム〜松姫峠(1250m)〜小菅〜奥多摩周遊道路
〜月夜見山第一駐車場〜風張峠(1146m)〜倉掛林道〜藤原
〜檜原街道〜五日市(初後亭)〜武蔵五日市(輪行)85km









八ツ沢発電所一号水路橋です。鉄道が走るにはトンネルが小さすぎるので
何だろうと思っていました。
これは、上流の発電所である駒橋発電所で使用された水を
八ツ沢発電所で使用する為に作られた導水路橋です。
どうも、ここらへんの水力発電所は土地の高さを利用した発電所で
ダムを利用した発電設備ではないようです。

さすがe部長です。
こういった撮影場所は撮影できそうで
恥ずかしいのでなかなか撮影できません。
しかし、満面の笑顔での撮影、お疲れ様です。





今回登った「松姫峠」は2年前車で越えた事があります。
いつか越えようと思っていましたが、遠いのでためらっておりました。

当初の予定は自走で五日市へ行き、檜原街道を下り、奥多摩周遊道路へ。
風張峠を越えて、いざ松姫峠を目指す道です。

このコースだと輪行する駅が猿橋になるため、遠いのです。

ですので、今回はその逆コースで朝、猿橋まで輪行しました。

猿橋と松姫峠の標高差は約940m。

標高差940mと言えば「ツールド草津」とほぼ同じ標高差じゃないですか。
ということは、1時間ちょっとあれば到達できるでしょう。

と思ってましたが、そうはなかなか行きません。

結局、2時間30分かかりまして、かなり疲れました。







厳しくはないのですが、アップダウンがかなりあり
思わず休憩を取ります。
さて山も近づいてきたし、今回も頑張るでー。




本日は、爽やかな秋晴れです。
こんな時のツーリングは本当に気持ちいいよね。

ちょっと前まで、ほとんど熱射病になりながら全身汗びっしょりになって走っていた
んだから、その差は大きいね。
今日なんて汗が出てもすぐ乾いちゃうからね。
こんなに環境が良い中で走れるシーズンは日本では本当に短い
と思います。

もう暫くすると、西の季節風が吹き荒れる寒く苦しい冬が来ちゃうんだよな。
まあ、暑くても寒くても俺たちはどうでも良いけど。









道が良い上に、ちょっときつめの坂があったので、
何やら予感をしていたのですが
出現しました!「深城ダム」です。



前回の秩父八丁峠越えの時もそうだったけど、走行ルートの途中にダムを入れるのは
非常に良いね。
その雄大な光景が何回見ても良いんですよ。








写真中央の山にコンクリートが打たれた白い所が
今回目的の「松姫峠」の直下です。(写真左)
そして、峠直下のそこから撮影した
写真が右の写真です。
目的地が見渡せる峠は珍しいと思います。



峠は何回登っても苦しいです。
でもねー、その苦しさが良いのかな?
それとも、大自然に溶け込んで走るのが気持ちいいんですかね。







峠まですぐそこです。
今回の登りは疲れましたので
ゼイゼイ言いながらかろうじて
撮影しました。



峠登りのフィニッシュは、いつも感じてるのですが、何か物足りないのです。
今回もそこに坂の頂上があるのですが、来てみれば何てことありません。

何てことないのですが、今までずっと登りだった道がそこの峠から一転して
ずっと下りになっちゃうんです。
何か人生を感じちゃうよね。
人生の峠まではずっと登りなんですが、どの時点か分からないけど、その峠
からは、下りになっちゃう。
悲哀を感じちゃうじゃないですか。

ひょっとしたら、人生の峠に到達した時も物足りない感情があるんじゃ
ないでしょうか。

でも俺たちは主張します。
今回のツーリングもそうだけど、自己の意思で「峠」を複数設定できるのだと。
そうです、今の状況が峠を越えて下る一方だと落ち込んでいるあなた!
まだまだ、人生捨てたものじゃない。
これから、いくつもの峠を自分で設定して、それを乗り越えればいいんですよ。







松姫峠からの眺望です。
近くの山々は、大菩薩嶺とその近くの山々です。
遠くには富士山も望まれ何か
ハッピーな一時を味わえました。




ここ「松姫峠」に、天下の名峰である大菩薩嶺の登山口がありました。
登山も素敵ですが、ヒルクライムも最高ですよ。
そう言えば、今年の夏は、富士山で悪戦苦闘しましたよね。
登山もヒルクライムも自然と闘っている? いや違うな

自己と闘っている。己に克つ必要がある点で共通していると思います。







隊長やFさんも到着です。





ここは、本日2本目の峠道である、奥多摩周遊道路
の月夜見山第一駐車場です。
ここから望む奥多摩湖はなかなか素晴らしい。
因みに、例年、ここら辺の紅葉の盛りは
11月15日前後とのことです。
(屋台のおっさん談)






やっと本日2本目の峠、風張峠に到着です。
ここは、風景が望めませんので
一息入れて即出発です。






五日市への下りは、奥多摩周遊道路をそのまま
下るのではなく、風張峠が終点の林道である
倉掛林道を下ります。
うっすらと秋の光景が広がっており
静寂の中、急坂を下りました。



奥多摩周遊道路から五日市へは基本的にずっと下りが続いています。
その坂を下りながらいつも思っていることがあります。

「ああ、位置エネルギーを放出しているな」ってね。

峠に登っている苦しさは、そうです位置エネルギーを蓄える苦しみなのです。
そして、今下っているこの瞬間がそのエネルギーを放出しているわけですが、
この檜原街道の下りがずーーっと下りなので、位置エネルギーが刻々と失われている
事が実感できるのです。
何か寂しい気持ちさえします。

峠の魅力がもう一つ発見されました。
「峠は、位置エネルギーの蓄積と放出を短時間に実感できる場」だから良いんです!