富士スバルラインクライム決行!!


2007.7.16


かねてからの念願でした、富士スバルラインを
五合目まで登ってきました。
その30kmの登りはかなり手ごわく
やっとの思いで制覇できました。
次回は富士登山です。









富士登山のシーズンが到来です。しかし、この3連休は台風4号にやられました。
やっと本日通り過ぎ、なんとか曇り時々晴れの予報でしたので、富士スバルラインクライムを決行しました。

当初のコース予定:河口湖〜富士スバルライン〜富士山5合目〜河口湖
             河口湖〜西湖〜青木が原樹海〜西湖〜河口湖  輪行



 これでも、物足りない場合は富士宮まで行く予定を考えていました。

しかし、実際は下記のとおりです。


コース:河口湖駅〜富士スバルライン〜富士山五合目〜富士スバルライン〜河口湖畔〜河口湖駅(輪行)


富士五湖を周遊する余力は全くありませんでした。








河口湖駅前にて

さて周辺に面白い所はあるかな?

この後、自転車を組み立てますが、ちょうどその頃
新潟は柏崎あたりで大地震があったとは。








河口湖駅前で輪行解除しましたが、駅前のロータリーからバスが発着しています。
そこで目に付いたのが、韓国の方々を中心とした外国人が沢山いることです。
五合目でもそうでしたが、極端な話、日本人と半々の割合でしたね。
恐らく日本ツアーの一環になっているのでしょう。

更に言えば、富士登山をする方々も外国人が多いということです。
日本人のあなた、富士山は日本の心なんて言われているけど、実際の現場では日本人が少ない。

ちょっと、まずいんじゃない。
英語かなんかを駅前留学で学んでいるあなた。
本当の国際人は、自国の文化と他国の文化をちゃんと比較できる能力が必要なんだぜ。

奴らは日本の文化や自然を知りたがるけど、決してあなたから、自国(欧米)の事を聞くことは無いでしょう。

そりゃそうだよね。
俺たちも欧米の奴らに日本の事を教えることはあっても決して聞くことはないよ。

だから俺たちは主張します。
日本人たるもの、一度は富士山に登るべきだと。







富士スバルラインへの道、及び料金所です。

この料金所までも、真っ直ぐな上り坂がずーーーっと続いています。
ですから、料金所前で一休みですよ。





河口湖の標高は830m 河口湖口の新五合目は2300mですので本日は約1500m登るということです。
走行距離は約30kmですから、平均勾配は5%です。(100mで5m登る傾斜)
通常、峠道の勾配は10%以上ありますので、5%の勾配なんて全く大したことはないと思っていました。

そして、走行してみると・・・。

その規模の大きさに参りました。
まずは、約3kmも続く直線の登りの洗礼です。
こんな登りは他にないのでペースが分りません。傾斜は大したことないのですが、その真っ直ぐな道の登りだけに目標を設定しずらく、このままずっと登り続けなければならないような錯覚を覚えます。


 


大した登り坂じゃないのですが、じわじわ効いてきます。
基本的にずーーーーっと登りなのですが、5%の登りだけでなく
7〜8%の登りが混ざっています。
その時の辛さといったら、心臓が飛び出そうでした。





「錯覚」だけだったら良いのですが、現実が目の前に続いています。
富士スバルラインの料金所に着く頃はすっかり体力を消耗して、観念していました。

そこで、休みながら何を思ったかって。

「このままでは、本日好調のサカヤンに完敗してしまう」
「いや、待てよ。これから25kmくらいある道のりだ。あのペースでゴールできるとは到底思えない。
そう、いつもの峠のように、休憩せずイーブンペースで登ってみよう」
「それで、完敗したら、サカヤンの大成長を祝し、一杯ご馳走しよう」(何たって、サカヤン。最初のツーリングから約9ヶ月経ちますが、その時は約100mくらいの坂道デギブアップ寸前だったんだよ。)

何たって30km続く坂道です。こんな坂、恐らく日本にないんじゃない。

この富士スバルラインの坂を表現すると以下の通りです。

・懲役富士スバルラインの自転車での登りの刑に処す。
・軽いボディブローを何発も受けて、さすがに効き、「もうボディを打たないで」とお願いしてるのに際限なくボディを打たれている状況。

全く辛い状況でした。








富士スバルラインは4合目の大沢休憩所にて。
この休憩所からは、晴れてガスが富士山にかかっていなければ、
侵食されている富士山の象徴である、大沢崩れが眼前に見れます。
その谷の深さにビックリですよ。






さて、その辛い登りもここまで来れば、新五合目まで約7kmで300mの登りで到着です。
もちろん、勝負に生きるサカヤンは勝負を仕掛けてきます。
でも、まだ300m登りがあるのです。
東京タワーの高さ分の登りが目の前にあるのに勝負を仕掛けたサカヤン。
これは錯覚したのでしょう。
300mの登りと言えば、R20の大垂水峠くらいの登りなので、「いける!!」と判断したのでしょう。
しかし、元気な状況でしたらOKなのでしょうが、すでに1,200m登っており、ボディブローが十二分に効いている状況なのですよ。

増して、そこからの道は、7%程度のちょっと辛い上り坂があり、それを超えると約2km平坦な道が続きます。
そこを、「もらった」とばかりに、27km/h程度まで飛ばして、引き離しウイニングランとなる予定だったのですが、何と再度8%程度の登りになります。

その直線で力を使い果たした俺たちは、その坂に遭遇しペースダウンです。
追走してきた、サカヤンとFさんに軽く抜かれ、差をつけられます。
今回は完敗だなと思いつつも一生懸命ペダルを漕いでいると、ゴールまで数百メートルに迫る所で、何とサカヤン休憩を取っています。

もう、この坂を登りきったらゴールですので、思わず俺たちは叫びました。
「サカヤン、すぐそこがゴールだ、根性だーーー」ってね。

その檄に呼応したのがFさんで、最後の力を振り絞って俺たちを抜き去りゴールしたのでした。
(さっすがFさん)
サカヤンは10分後ゴールです。 どうもいつものように頑張り過ぎ腿がツッたらしいです。

しかしながら、先にゴールに着くとか着かないとか、その為にどこで勝負を仕掛けるかとか、駆け引きをしつつ汗まみれになって、苦しくて心臓が飛び出しそうな状況があり、足も悲鳴を上げてツッてしまうなんていう普段お目にかかれないような場がここにはあるのですよ。

こんな、子供の心を思い出させ、真剣な、メチャメチャ苦しい、面白い場を提供してくれる自転車の世界に感謝します。









そして、新五合目に到着です。
さすがのFさんも最後の勝負の登りには足にきて
暫く、筋肉痛でヤバイ状況でした。
(もちろん俺たちも肉離れ寸前で、屈伸も気合を入れないとできない状況)
今にも腿がツる状況でしたが何とか堪えました。





ところで富士山五合目って富士山に4つあるって知ってる?

そうです
@河口湖口の五合目
A須走口の五合目
B御殿場口の五合目
C富士宮口の五合目 の4つがそれです。

この中で一番メジャーなのが、ここ河口湖口の五合目なのです。
皆さんの中で富士山五合目に行ったことがあるという方は、大概「この五合目」です。

人がいっぱい集まる場所ですので、土産物屋や食堂などのお店が沢山あります。

しかし、嘗てからバイクやバスや車でこの五合目に来たことがあるけど、まさか自転車でここに来るとは思いませんよね。
それが、来ちゃったんですよ。
自転車で遠出すると一般の人から声を掛けられることが多いけど、ここ五合目も、そんな環境だから好奇心からか沢山の人から声を掛けられます。


「にいちゃん頑張れ!下から来たんかい?」(五合目の駐車場の手前にある駐車場で待機しているバスの運転手)
「下から登ってきたんですか?  スッゴーイ」
「ガンバレー」(サンルーフから顔をだして応援してくれる子供たち)
「大変ですよね。自転車で来られて。」

様々な出会いがあるのが自転車ツーリングなのです。






ガスに覆われた新五合目です。
ITエンペラー隊SAT部隊は、今回も無事任務を遂行したのでした。
写真右は、一瞬ガスが晴れ富士山頂が見えましたので、撮影したのですが、
これまた一瞬の内にガスってしまったので、僅かしか富士山が見えません。(残念!!)



五合目は、ご覧のように深い霧の中です。
こんな霧で何も見えないのに、本当に沢山の人がいます。
もちろん、富士登山に来ている人もいるけど、観光に来ている人が大部分なのです。
それじゃ、この五合目は何が人を引き付けているのでしょう。

ゴツゴツした火山岩からなる地面、低い気圧、ひんやりとした空気、そして・・・、冒頭の写真にあるような富士山が霧が晴れて突然見れたりする以外さなど。
普段お目にかかれない自然がそこにあり、且つ車やバスで手軽に行けるから人が集まるのでしょう。

ここで一つ苦言を申し上げましょう。

富士スバルラインを俺たちは自転車で登ったわけですが、そんな俺たちの傍らを乗用車・バス・オートバイなどがビュンビュン抜いて行きます。バスなどは、全部じゃないけど、真っ黒な黒鉛をはいています。

バスと乗用車の集団が通り過ぎた後は、その排気臭さに呼吸困難になりかねませんよ。
あれはひどすぎるので、最低エコカーと称されているバス等に変更して欲しい。

そして、きれいな空気の中、富士スバルラインを登ってみたいと思っています。









戦い終わって・・・。
無事ダウンヒルを終え、河口湖畔でくつろぐITエンペラー隊SATメンバーです。
厳しい任務を終了した後にも関らず、そのさりげない姿がニクイですね。
次の任務は富士山登頂!!かな???





さて、降りです。
富士スバルラインの平均勾配5%を降りたわけですが、この勾配は降りには自転車には丁度よい勾配かと思われました。
適度にブレーキを掛ければ時速40kmくらいで、すーっと下れます。
ただ、メチャメチャ寒い。
でも、防寒装備をしっかりしていれば、富士スバルラインの降りは最高です。


諸々の峠を登っている俺たちですが、峠で素晴らしいと思っている事が、ここ富士スバルラインにはありません。
何かと言えば、澄んだ爽やかな空気です。

静寂な環境もその素晴らしい要因の一つです。



自転車による五合目までの走行。及び、

五合目からの、徒歩による山頂への道のり。


まあよろしくお願いします。