五日市の登山道に迷い込み意外な峠と遭遇する 又、念願の風張峠を制覇する 2007.1.20(103km) 「小河内峠」この標識を見た瞬間、行かねばならない天命を感じました。 眼前には奥多摩湖が広がる絶景があり、満足なのですが、今思えば ここまで来る苦労とここから始まる苦労を思うと感無量で言葉が出ません。 本日一発目の峠「小河内峠」1050mです。 |
コース:多摩サイ〜秋川サイ〜五日市トンネル〜桧原街道〜本宿交差点右折〜神戸岩分岐〜小岩〜藤原〜道を間違え登山道へ〜小河内峠〜月夜見山〜奥多摩周遊道路〜風張峠〜倉掛林道〜五日市(輪行)(103km) 今まで時間不足でアタックを断念していましたが、今日はAM8時30分に出発できましたので十分アタックできます。 多摩サイでは逸る気持ちを抑えに抑えて、それでも25km/h程度で走ります。 そうしますと、仕掛けてくる奴らがおるんですねー。 33km/h程度に速度アップすれば対抗できるでしょうが、ランドナーですとかなり頑張らないとスピードの維持ができません。かなり頑張っちゃうとその後の走りに影響がでてしまうことは実証済みですので、ここはグッと堪えてマイペースでの走行に徹します。 自宅から約25kmで五日市までの中間点に着きます。ここは、多摩サイの中でもメインである「風の道」の終了地点です。ここを抜けるとグッと散歩する人や自転車でツーリングする人の数が減り且つ、河原の風景もいい雰囲気になってきます。将にランドナーが映える情景がひろがっているのです。 更に、睦橋近辺から秋川CRに行けますが、この秋川CRがほのぼのとした風景で心が癒されます。 今の所、多摩サイ〜秋川CR〜五日市のコースは一番だと思います。 |
鋸山林道はここを右折。今回は直進しこの橋を渡ります。 |
五日市から桧原街道になりますが、登り基調のアップダウンを繰り返す道が続きます。 ここまで五日市から約10kmです。時間は12時。林道の基点と思われる藤原の集落までの7kmですので、14時くらいまでには風張峠に着ける算段です。 藤原集落までは、良い道がずっと続いています。所々に寂れた狭い旧道が見られますが、便利になった山里がそこにありました。 光と影じゃないですけど、道が整備されて地域の利便性は飛躍的に上がったと思われますが、一方、自然に触れ合えるような施設の閉鎖が見られました。 秋川を中心として、釣り・川遊び・バーベキューなどの施設がありますが、今の時期の状況からしますと寂れているの一言ですね。 恐らく、自然に触れ合える場は提供できているのですが、そこで止まってしまっているから発展がないのだと思います。「場の提供」にプラスする何かが必要なのでしょうね。 そのプラスは何か??!! 都会人は、自然に憧れるのですが、自然の中に入った時に何をどうすれば良いのか分からないのが実情だと思います。 長くなりそうですので結論を申し上げますと、自然の楽しみ方を教えるインストラクターを配置したり、歌のコンサートなどを開いたり等、人を介在したイベントなどが必要だと思うのです。 これからでも遅くはありませんよ。 様々なイベントがこの地で開催されれば、人は自ずと集まってきて盛り上がると思いますけど。 |
15%以上はあると思われる急坂で押しながら登ります。(何か最近随分押してますね) そろそろ戻ろうかと思っていた時に現れたのが左の写真の看板です。 「小河内峠 方面」!! 聞いたことない峠だけど、行くしかないでしょう。 暫く行くとついに舗装路はなくなり、登山道となってしまいました。 道標によると小河内峠まで僅か1.6kmです。 |
さてさて、すっかり山奥に来てしまいましたね。 今回もそうですが驚くこととしては、舗装された細い道がかろうじてあるものの、かなりの急坂の向こうに人家があるのです。 よくあるパターンなのですが、犬に吠えられながら通り過ぎます。 今回は、かなり山奥まで人家があってビックリです。 「小河内峠」は魅力的で天命さえ感じましたので、行くだけ行こうと心に決めて登ります。(もちろん押しです) |
落ち葉で埋まっちゃうような箇所が所々にありました。 恐らく、あまり歩かれていない道なんでしょうね。 でも道標を見ると、「陣馬尾根」とありました。陣馬山とは違いますけど。 |
来る所まで来ちゃった感じです。 写真のように落ち葉で埋まっちゃうような道とか、危険すぎて撮影できませんでしたが道が無く崖崩れの跡があったりと気を抜けない道が続きます。 登山道なのに誰もいないし、何やら不安が襲いかかってきました。 「このまま、抜けられなかったらどうしよう」ってね。 今までの危ない道を引き返す事は、よっぽどの事がない限りしない決意で自転車を押して登っています。 この坂を登ったらもう着くだろうと思いながら登りついてビックリです。 何とそこには・・・。 |
小河内峠1050mです。 名前からして小河内ダムに関係していそうなので、この峠を越えればダムサイトの近辺に到着できるか と思っていました。 でも、その憶測は大間違いでした。 それに、この峠に着いた瞬間にご覧の雪景色ですよ。 見る分には綺麗ですけど、風が急に強くなって寒いし、行く手にはかなり急な坂が待っています。 月夜見駐車場なる看板があったので、ゴールが近いことが分りました。 この坂を登れば到着できると、自分自身を励まし登りますが、滑るのでなかなか登れません。 今だからほとんど笑い話ですが、この坂を登るとまた坂があり、精神的・肉体的ダメージが大きく、その辛さといったら・・・二度と経験したくないですね。 |
ご覧のような雪景色が突然広がっていました。 ここは山の稜線にあたりますが、今まで登ってきた南面との違いがここまでTypicalに表現されると、感動ものですね。 まあ、辛かったけど無事に「小河内峠」に到着できました。 ここは眼前に奥多摩湖が明るく広がっており、一方峠は木々に覆われて陽が差さない暗い雰囲気が広がっている対照的な光景があります。冬の冷たい風も吹いており、ちょっとヤバイ感じがしました。 時間も3時を過ぎているし。 帰りはどうするか瞬時には判断がつきませんでしたが、複数あった道標を注意深く確認すると、どうやら奥多摩周遊道路方面の月夜見山駐車場に抜けられそうです。 もはや、危険な今まで登ってきた道を引き返す意思はゼロです。月夜見山駐車場に向いますが、ここからがまた試練がありました。 峠の雪は、新雪でしたが、稜線やピークを巻く道を行くと雪が凍っていたのです。 特にピークを巻く道は山の斜面に道があるため、滑ったら谷に落ちてしまいます。しかも傾斜が急ですので、落ちたら這い上がれないんじゃないかと思われました。 更に最後の月夜見山への登りは効きました。 傾斜が急ですので、ほとんど担ぐようなイメージで登ります。遅々として進めないので、焦りさえ感じました。 「こんな所で死んでたまるか!!」と歯を食いしばって登り、地獄の坂を何とかクリアできました。 |
風張峠(1146m)です。 ついに、念願の峠に着きました。 駐車場は雪に覆われていましたが、道路 には雪はありませんでした。 |
月夜見山駐車場までの地獄の行軍を終え、奥多摩周遊道路を走行します。 案内板をみますと風張峠は近いので、行くこととします。道の両脇には雪が積もっていますが、幸い道路は乾いています。舗装路の有り難みを感じながら暫く登ると、峠らしい所に着き、そこが風張峠でした。 今回は400mくらい押して登っていましたので自転車で制覇したと言えませんが、1100m超の高い峠まで辿り付けて一応満足ですね。 この冬は雪が怖いので、暖かくなってから再度挑戦しますよ。 帰りは、奥多摩周遊道路をそのまま下り、数馬まで出て桧原街道を行き五日市に抜けるコースも考えましたが、道を間違えて行けなかった倉掛林道を下り、次回トライの為の道順を覚えることとしました。 この「倉掛林道」はここ風張峠を基点として藤原集落に抜ける林道です。 下り始めは、雪が道に積もっており肝を冷やしましたが、人間段々慣れてくるんですね。難なく自転車で雪道を下れるようになってしまいました。 でも慢心は禁物です。甘くみると、滑って転んで大怪我しかねませんよ。 ですから、少なくとも雪解けまでは、この峠のチャレンジは自粛します。 |
倉掛林道の入り口付近です。 軽ワゴンが進む方向を3kmくらい行くと藤原集落です。 林道入口の目印は、転回場と、「桧原キノコセンター」の看板です。 |
倉掛林道は車両通行止めですので空気は美味いし、第一、車を気にせず安全に走れる良い道でした。 しかも落石で道が荒れていることもありませんでした。是非また走りたい道です。 でも、下りながら思いました。「メチャメチャ傾斜が急ジャン」 ブレーキを強めにかけてもスピードが上がる程ですから、云わば和田峠の東京側の坂が続いている感じです。 これを制覇するにはかなり厳しい感じです。 この麓から峠まで恐らく標高差1000mくらいあると思います。 まあ、春が楽しみです。ITエンペラー行軍も是非行いましょう。隊長!! 帰りは下り基調の道を30km/h平均のスピードで快適に走行しますが、16時を過ぎ気温が下がっています。 その寒いのなんのって。冬用のグラブを装着していても手は霜焼けになる程冷たいし、頬は痛いし、耳もちぎれそうです。 疲労困憊し、やっと武蔵五日市駅に着いたのが17時です。 いつもの「初後亭」に立ち寄り、今回は熱燗をキューッと飲みます。(輪行しますので) やっぱり地の酒「喜正」はうまいね。 うどんも食し完全に暖まりましたよ。(今日も美味いよ) ほろ酔い気分で久しぶりに輪行して帰宅しました。 |