道を間違え「十里木 御岳線」を行く
2007.1.8(120km)



睦橋より多摩川を見る



新年のご挨拶で「高低差にこだわりたい」と申し上げましたが、その第一弾として奥多摩周遊道路の「風張峠」を目指すべく五日市に向って出発しました。しかし途中道を間違え今回の「十里木 御岳線」を行くこととなりました。

コース:多摩サイ〜秋川CR〜五日市〜秋川街道〜十里木 御岳線〜上養沢〜御岳林道〜五日市(初後亭)
(120km)

和田峠に行くべきか、五日市に行くべきか。
多摩サイを走りながら考えました。
五日市のうまいうどん屋「初後亭」に五日市を目指せばすんなり行けます。
和田峠に行ったら、入山峠も越えなければ五日市へ行けません。
お正月で鈍ったこの体です。
2つ峠を越える体力も根性もありません。
ほとんどすんなりと、「まずは五日市だ」と判断し秋川を遡上することとします。

それならば、これまた五日市の名店「やまねこ亭」が紹介する道で五日市に入り、風張峠を目指すことにしました。
ところが何を思ったか、「十里木」で右折してしまいます。
5kmくらい走って道を間違えたことに気付きましたが、もはや引き返して風張峠に行く時間も、正直な所、体力もありません。そのまま直進です。
途中「三ツ合鍾乳洞」「大岳鍾乳洞」「養沢鍾乳洞」と気になる名所が色々ありましたが、とにかくこの道の終点に行ってから余力があったら行くこととします。





上養沢まではバスもきており、道も整備されています。
しかし、その先は道が細くなり、舗装がなくなりダートになります。(写真左)

この手の道は暫く走ると舗装の林道になるのは良くあることですので、200mくらい
行くと案の定、林道が登場しましたよ。



上養沢のバス停を越えるとグット道が細くなり傾斜も増します。
時間は12時30分です。
腹も減ってきたのですが、1時30分まではとにかく登ろうと心に決め登ります。
すると、ちょっとした広場となりその先がダート道になっています。
いよいよ終点間近か林道が現れるか、ワクワクしながら凍結路に気をつけながら登っていると、出現しましたよ「御岳林道」。しかも看板に「この林道は行き止まりです」の表示が。
しかーし!! 「車両通行できません」とか「通り抜けできません」的な看板があるにも関らず、行けちゃう例が過去に何回もあるので、これまたワクワクしながら登ります。

暫く登るとなかなかの急坂が待っていました。それを何とか乗り越えると更にバリケードがあります。
そこを越えると崖崩れで岩がいっぱい落ちている路となり、傾斜は15%はあるかと思う程の急坂が真っ直ぐ続いています。
堪らず、休憩を取りますが足はパンパン、呼吸は乱れ、心臓は口から飛び出しそうです。
久々に自転車を押しました。
感覚的には、峠の8割をクリアしたくらいの一番苦しい状況です。空も広がってきており、ほぼ間違いないでしょう。




御岳林道の終点です。
右の崖を登ると徒歩では更に上流に行けるようです。


自転車を押しながら考えましたよ。
「何でまた、こんな苦しい思いをしてるんだろう?」ってね。
誰に強制されているわけでもないのにねー。
会社でも良く言われていますよ。「罰ゲームで富士山に登らせよう」と。
その意味からすると、チャリの峠登りも、十分に罰ゲームですよ。
しかし、考えてみてください。
俺たちは「夏は富士登山、その他はチャリで峠登り」と言ってみれば一年中罰ゲームを行っているのです。
しかも、自らの意思で。
そこで結論がつきました。「罰ゲーム」も自らの意思で実行すれば、「罰」でもなんでもなくなり、趣味や生きがいになるのだと。

(峠の登りでは、苦しいながらも諸々の事を考えています。逐次ご紹介しましょう。)

そんな事を考えながら自転車を押していると不意に広場に出ました。
そこが上記の写真です。
本当に林道が終わってしまいガッカリです。
達成感という意味では不十分でしたが、体力的には十二分です。はっきり言って限界でした。

帰りは下りですから早いものです。ダート道は慎重に走りましたが約30分で武蔵五日市の駅に到着です。
そして2時頃、いつも行っています「初後亭」に到着です。
亭主お勧めの新メニュー「あんかけうどん」を食します。いつもながらに美味い!!

そこに一人のお客さんが入ってきました。
そうです。知る人ぞ知る有名サイト「多摩川サイクリング情報マップ」の「mimuさん」だったのです。
「バードウオッチング」を今の時期やっているとのことで、諸々お話をしていると何やら話が合うので、変だなと思っていたんですよ。
「mimuさん」。次回は、はなから自転車の話、多摩サイの話をしましょう。




秋川沿いの河原や空き地などには、ご覧のような「どんと焼き」
の準備をしていました。今週の土日あたりに、これを燃やして
餅などを焼くと思いますので是非見に行きたいと思っています。



「どんと焼き」は最近どの地域でも実施しているようですね。
「徳さん」のレポートでも広島のどんと焼きが紹介されていたし、大阪でもあったし、武蔵野でも小学校の行事でありました。
しかしながら、千葉県の船橋で育った俺たちですが、こんな行事はかろうじて本で知っていましたが、行事としては残念ながらありませんでした。
秋川沿いには恐らく町内会毎に、このどんとを作成しているようで、そこらじゅうにありましたので、今週の末は見ものですよ。羨ましい限りです。





多摩サイにて



多摩サイは眺めが良い場所が沢山ありますので、そこここに写真家が沢山います。
今回も走っていると沢山いましたが、夕陽を撮影しています。
俺たちとしては夕陽をゆっくり見たい気持ちは山々ですが、次にくる夜が危ないので急いでいます。
急ぎながらも夕陽をチラチラ見ていると、夕陽が沈む地点に富士山があったのです。
写真の夕陽がもう少し沈むと富士山の頂上に太陽が沈む写真が撮影できた筈です。

「富士山頂に夕陽が沈む光景などは恐らく一年後の今日までは見られない」と思うと千載一隅のチャンスを逃したこととなります。しかも来年の今日が晴れているとは限りません。
「一期一会」という言葉がありますが、将に今この状況を言っているんですね。