花の中を走る

〜見沼代用水 ITエンペラー隊 行軍初め〜
2006.4.1(114km)




荒川CRにて 桜は満開です。
今回のツーリングは隊長一押しの花見ツーリングです。
(組長 投稿写真)


行程;武蔵野〜戸田公園〜荒川CR(下流へ)〜鹿浜橋〜芝川CR〜見沼代用水東縁コース〜見沼代用水西縁コース〜東浦和(輪行) 走行距離114km



ついにきました、ITエンペラー隊、今年初の行軍が。
今回のコースは埼玉県のど真ん中を流れる農業用水沿いにあるサイクリングロードです。
その土手にはずーっと桜が植わっているそうな。
今回のツーリングは、その桜の花が咲く頃に90kmのサイクリングロードを走り、桜を十二分に堪能しようというものです。
今年の桜の開花は意外に早く4月初旬には散ってしまいかねない勢いでしたが、夜が意外に寒いんでなかなか散らないようです。
この日は風も無く快晴です。
昨日の夜は荻窪でニンニク入り餃子をたっぷり食いましたので元気一杯で出発です。




見沼代用水 通船堀です。ここも桜がすごいですね。
見沼代用水およびこの堀については次のURLを参照して下さい。

http://www.asahi-net.or.jp/~qt5j-tkhs/minuma/minufr.htm




桜の下を自転車で快走するなんて、これを醍醐味って言うんでしょう。
徒歩で散策してもせいぜい10kmも歩けば限界です。でもね、ランドナーなら100km以上走れるし風景も認識できるし、すぐ停止できる。ここがバイクや車とは違う所です。
今回のツーリングは、オッサン5人での活動ですが楽しいのは何故なんでしょうか?
それは恐らく、感動の場面に直面した時、1人より複数の人と感動を共有した方が感動が大きくなるからでしょう。
その意味からして、今回のツーリングは単独行動が多い俺たちとしては、いつもの5倍以上の感動を得たと思います。





見沼代用水 東縁の桜並木です。どこまでこの桜が続くのだろうと思う程ずーっと桜でした。
この桜並木が終わる頃が見沼代用水のゴールかな、と思いながら走っていましたが、そうは問屋が卸しません。案外とこの先は桜が無い道が続いています。
しかし、ここまで来ると気温の差か、桜は8分咲きでした。
恐らく来週の土日も上手く行けば花が見られるんじゃないかと思います。
俺たち的には、ここまで毎週来るにはちょっと荷が重いです。輪行すれば来れないことはありませんが、多摩川の桜も気になります。
そこで、4月8日は多摩川CRの桜を見に行ってきます。
福生のあたりや羽村のあたりの桜が恐らく散り際で美しいんじゃないでしょうか。

そう言えば、昨日、京都に出張に行った同僚がおり、そいつの話だと京都は桜が満開とのことです。
京都の桜は、染井吉野もあるけど枝垂れ桜や山桜などなど色々楽しめます。
また、この時期は長岡京方面の竹林で竹の子が採れだします。京都の竹の子は格が上なので値段は高いけど美味いので、皆さん一度食べてみてはいかがですか。
京都と言えば、これからの時期は良いですね。
6月頃になればアユが解禁になり、アユが食べられます。夕暮れ時に河原町あたりの裏路地を歩いていると、小料理屋に生きたアユを配達している光景に出くわせます。結局はまだ河原町の小料理屋でアユは食べてないけど、近々食べに行きたいと思っています。冷えた吟醸酒などをきゅっと飲みながらアユを食べたら最高だよね。もっと言えば、ハモなども梅肉などで頂きたいですね。




見沼代用水西縁の桜並木です。この西縁の桜並木はすごいの一言です。
特に、大宮公園を過ぎたあたりから、スタート地点の通船堀までの約10km
が桜・桜・桜の世界です。驚きでした。



「願はくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃」と西行がうたっていますが、分りますね、その心境。
あんな桜に囲まれた中で満月を見ながら死ねるなんて・・・。
白い壁の病院で死ぬ事と比較すると、その良さがよくわかりますよね。
俺たちは人間らしく生き、人間らしく死ぬことが自然だし、充実できるんではないかと思っています。
良く生きてこそ良く死ねるんでしょうね。

ここでやっと自転車の話題になるのですが、良く生きる事の一助となるのが自転車ではないでしょうか。
時速300kmを越して走る新幹線、時速1000kmで飛ぶ飛行機により、ビジネスの世界では日帰り出張が当たり前の世界となっています。コミュニケーションツールとしてのITは飛躍的に進歩し、一見、居ながらにして瞬時に情報を伝えることができる世の中になりました。
でも、ちょっと待ってください。
人間ってそんなに賢かったっけ。
大量の情報を瞬時に送られても、大部分が消化されずに流れていっちゃうんじゃないの。
移動手段もそうです。自力で動かす自転車が出すスピードが環境を認識できる最高速ではないかなと思えます。
日本を知るために、自転車で日本を廻りたいと思っている昨今です。



見沼代用水 通船堀の西縁側です。
ゴールに相応しい見事な桜です。



今回のツーリングはおっさん5人で走りましたが、それでも楽しいんです。
いったい何が楽しくて走っていると思いますか?
人それぞれなので一概には言えないとは思いますが、自転車ツーリングには「旅」の要素が多分に含まれているから良いんじゃないかと思うんですね。

男は2輪車にロマンを感じる生きものなのかも知れません。その意味からするとバイクも良いよね。
バイクと自転車の決定的な違いはと言うと、峠の登りの辛さでしょう。
峠では車やバイクに抜かれる度に、原動機の有難さ、凄さを感じ、逆に苦しさに耐えてペダルを漕いでいる自分のアホらしさにあきれています。

このアホらしさが、富士登山とかなり共通しているところから、富士登山好きの俺たちはチャリにはまってしまったのかも知れません。
富士山は夏の3ヶ月しか登れませんが、チャリはどうやら一年間通して乗れます。これもいいよね。
また、「苦しさの向うにある至福の喜び」に価値を見出す俺たちとしては、ストイックな世界もあるチャリの世界が肌に合っているのかも知れません。

まあ、こんな俺たちにチャリを勧めてくれた隊長には、感謝しているのです。
次は日光などに行きましょう。