2004年須走口登山記 17回目の富士登山
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2004年8月30日〜31日で皆さんとの富士登山を実施する予定でした。 しかし、台風16号が接近しており、東京でも激しい雨、強い風で大変な状況です。 止む無く、今回の富士登山は中止としました。 しかしながら、個人行動として「俺たち」と「T川さん」の2名でまずは五合目まで行き様子を見ることとしたのです。 五合目に行けば大体の状況は把握できる自信があったのです。 エピソード1 駐車場に車を駐車し、登山口に向かう途中で警備員的な人に呼びとめられました。 「キノコ狩りですか?」 「は、はい キノコ狩りです。 こんな天気で富士山に登るやつの気が知れませんよ」 ということで、関門を通過したとさ。 エピソード2 五合目の売店外で売店従業員との会話。 「これから、登られるんですか? 気をつけて行ってらっしゃい」 「気をつけろ・気をつけろって何に気をつけるんですか?」とT川さん。 (虫の居所が悪かったんじゃないの?上の言葉は挨拶みたいなものだよね) 「いやー。強風で石とかが降ってきますので」 ここから先は写真を撮る余裕がありませんでした。 須走口の場合、五合目から六合目までは樹林内なので風と雨は大したことありません。 六合目を越えてから、今回宿泊予定の本七合目 見晴館までが大変でした。 南風が吹いていましたが、ジグザグに登る富士登山です。南向きに登る時はその雨と風で顔が痛くて下を向いて登らざるを得ません。イメージとしては、拳ほどの雨粒に顔を叩きつけられました。 しかし、石が飛んでくることはありませんでしたので、登山続行です。 そこからの事は必死でしたので良く憶えていません。 |
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吊るしてあるのが我々のカッパです。T川さんは何しに行くと思います?そうなんです、トイレは外にあるんで、カッパを着てしかも風が弱い時を見計らって行かないといけません。 ところで、本日のお客は我々2人だけです。六合目から到着時間を連絡していたから、ストーブを焚いて待っていてくれました。更にカッパを着ていても叩きつける雨で中までビチョリだった俺たちを見て、主人の好意でジャージを借りられました。 本当に助かりました。有難うございます。 |
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小屋に着いたので俺たちとしてはほっと一息です。 いつものように、持参した「酒」を飲み始めました。体も冷えているし。美味しかったよー。 今回持参したのは「サントリーOLD」です。いつもはちょっとけちって「サントリー角」なのですが、やっぱ「ダルマ」は美味いわい。ペットボトルに移したので500mlを持参しましたが、2人で(ほとんど俺たちで)空けちゃいました。 いい調子で飲むのは良いけど、おしっこがしたくなるんだよね。 外は台風による嵐です。 かなりこらえて寝る前にカッパを着て大荒れの中を行きましたよ。やっぱ自然は怖いねー。 今回の台風は、小屋に到着した3時頃は九州のあたりでしたが、スピードを早め夜中の3時頃に最接近するようなコースを進みました。 22時頃に寝ましたが、何とおしっこがしたいのと、只ならぬ音で夜中の1時30分頃目覚めました。 「ビュー」っと風が吹いたかと思うと「バラバラバラ」と天井に石が降ってきます。 怖かったでー。 我々2人は大広間に行ったが、何と従業員の人やオーナーの夫婦が起きているではないか。 奥さんの方は怖くて寝れないと言う。 TVの台風情報によると、丁度富山あたりに台風がおり一番接近している状況です。 暫くTVを観ていましたが、おしっこが我慢できず、例のカッパを着て命がけでトイレに行きます。 細かい石を頭に受けながら何とかトイレに着きましたが、トイレの扉が風で外れています。 それを乗り越え何とか用を足し上記状況を旦那に報告。早速修復にバイトを連れて行きました。 いやー男らしいねー。 それからどうしたかって。暫く大広間にいましたが、寝室に行き朝まで寝ましたとさ。 (我ながらずうずうしい) |
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翌朝はと言えば、まだ天候は荒れています。5時に起きましたが昨日の夜に較べては改善されましたが雨と風は相変わらず強い状況です。 7時まで待ちましたがあまり改善されないので、登る事としました。 もちろんその時間に登っているのは我々2人だけです。 強い雨は相変わらずでしたので、頂上までも写真は撮れずです。 やっと頂上についても、頂上小屋は人はいましたが全て閉鎖されていました。 火口や、剣が峰が見える所へ行ってももちろん何も見えないので、ご覧のように寂しく記念撮影を実施して下山することとしました。 (T川さんはお鉢廻りをするつもりらしかったけど、来年のお楽しみということで勘弁してもらいました。) |
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今回の台風の爪跡です。その荒れた状況にあ然でした。 |
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昨日お世話になった「見晴館」です。ここまで来る頃にはかなり晴れ間がでてきました。 そして右の写真のように山中湖がくっきりと見えてしまいました。 その爽やかな光景に感謝!! |
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須走口の砂走です。天候がかなり良くなったの で快適でした。 |
富士アザミです。通常のアザミに較べて、花が 大きいのが特徴です。 |
砂走を降りきった所にあるのが「砂払い五合」です。 この鳥居から約300m下る樹林帯があります。 疲れた足にはかなりききます。 |
樹林帯の最終場面です。この下に古御岳神社があります。 |
五合目に着く頃はご覧のような「台風一過」の快晴でした。こんなにくっきり富士山が見えるなんて本当にしあわせです。 五合目も何気に若い学生的な方々が一杯いたねー。 例によって「菊屋」のバーサンから「きのこ茶」をご馳走になりました。T川さんは感動し「きのこ茶」を買っていました。 須走口五合目に行ったら「菊屋」のバーサンの所へ寄って「きのこ茶」をご馳走になりお話をしよう。(聞こう) ということで、ほとんど命がけの富士登山は終了しました。 また、来年も登りますが、こんな無茶は2度としないよ。 |